物件情報
2020.09.25【花園古民家 座敷の屋根瓦修繕】 (9月21日・22日)
瓦葺職人のMさんに依頼し、小屋棟に続き今回は座敷棟の修繕をして頂きました。
休憩時のお話では、「今では、まったく土壁での瓦葺はない」との事。
「そうそう阪神淡路大震災以後、無くなった」との事です。
耐震性への悪影響からでしょう。しかし、関西地方では今でも多くの土葺き屋根が現存します。
関西地区にある建築後50年を超える木造住宅は土葺き屋根がほとんどだと思います。
しかし、阪神・淡路大震災で倒壊した家屋の多くが土葺き屋根であったことや、屋根の軽量化に関する法整備などの影響もあり、土葺き屋根は急速に減少してしまいました。
又、今現在の職人さんは土葺きが出来ない。当然、経験:依頼が無いから当たり前のことです。
しかしながら歴史のある土葺きは、屋根全面に床土を敷き詰めて更に重い屋根瓦を葺くため、建物の重量が増して建物が安定するなどのメリットがあります。
昭和初期までの主流は主にこの工事方法でした。 土葺きの屋根のメリットは他にも、
・屋根瓦が風で飛ばされなくなる
・土には断熱効果がある
・雨漏り時に土が雨水を吸水してくれる 等々、歴史に裏付けられた利点がある事は事実です。